メシマズさんその醤油で大丈夫か? ~計量スプーンで計る前に気をつけること~
ホッテントリにメシマズの話題があったので、
「子供が給食の味噌汁はおいしいのにお母さんのは美味しくないって言うんです」
「旦那が煮物がしょっからくてまずいって言うんですちゃんとレシピ通りなのに」
等々職業柄相談されることがある私がその時にお話した内容を書いていこうと思います。
相談されるのは主に醤油や味噌、つまりほぼ家庭で作る和食のことなのでバターがーとかブーケガルニがーとかはよくわかんないですはい。
ちゃんとした調味料を使わないとレシピの分量で作ってもまずい
当たり前ですが醤油や味噌ってピンキリです。
美味しいものは美味しいし、舐めてみてうっわただの黒い塩水やんと思うのまで全部「醤油」と呼ばれています。
1リットル100円台なんかで売られてる醤油を使ってしまってはレシピの分量では味が決まりません。なぜならそんな醤油で作ったレシピではないから。
恐らく辛いかまったく醤油の旨みのない料理が出来上がると思います。
料理の上手な人ならそんな醤油でも自分で分量や他の調味料をアレンジすることで美味しくできるかもしれませんが苦手な人が挑戦することではありません。
ではきちんとした規格で作られた醤油とはなにかといいますと、JAS規格で作られた醤油です。同じ本醸造とラベルに書いてあってもJAS規格を取得している醤油とそうでない醤油はまったく違うものの場合があります。
JAS規格では窒素分(これで旨みが決まります)、塩分濃度の成分量などがきちんと定められていてこれを取得しているということは一定の美味しさが担保されている醤油なのです。
JASが付いていない醤油で美味しい醤油というのももちろんありますが、料理苦手な人が手っ取り早く味を求めるならJASマークが付いている醤油を探したほうが早いです。
JASマークで上級か特級と書かれている醤油なら間違いないと思います。
料理の苦手な人におすすめ「混合方式」醤油
私が料理が苦手な人にJASマークが付いている醤油の中で勧めるのは、地域特性上というのもありますが、たいてい混合方式のものです。日本の醤油の8割は本醸造で作られているので混合方式の醤油は馴染みない方が多いと思います。
混合方式とはすごく簡単にいうと本醸造で作られた醤油に味液というアミノ酸液を追加して作られる醤油です。
私が住んでいる松山市はいわゆる「甘い醤油」が好まれる地域です。
四国や九州なんかが甘い醤油で有名ですね。(九州にいくとさらに甘くなるようですが)
これが何故料理が苦手な人に向いているかというと
・辛味がまろやかなので多少入れすぎてもしょっ辛くなりにくい
・甘さや旨みが調整されているので醤油だけでもある程度味が完成する
からです。
料理人は本醸造丸大豆醤油とかで大変美味しいものを作りますが苦手な人は味をカバーしてくれるものを使ったほうがいいです。
正直関東とかで手に入るのかはわからないので見つけたら買ってみるといいのではないでしょーか。ネット通販では結構見つかります。
料理人の真似をしない
料理が下手だという人に「テレビで親子丼を作っててみりんだけで甘さを出すって言ってたからやってみたら不味く食べられなかった」と言われたことがあります。
それはちゃんと鰹節からとった出汁があって、いい醤油といいみりんといい料理酒を使ってるからできることであって家庭で簡単にできることではありません。素直砂糖を入れましょう。
だしはスティック状の顆粒だしがいい
いい味噌は出汁を入れなくても正直うまいです。でもそんな味噌を探すのは大変です出汁を入れましょう。
鰹節から出汁をとるのは普通は面倒です。顆粒だしで十分です。
分量がよくわからないなら顆粒だしがスティック包装されたものを一本放り込みましょう。
片手鍋で作る程度の煮物や味噌汁だったらこれで十分です。
味噌は残念ながらJAS規格がありません。がんばって自分好みのものを見つけましょう。
早く使い切ろう
醤油や味噌は置いておくと色が濃くなっていき、風味が飛んで辛味が増します。
賞味期限が1年あったとしてもどんどん味が変わっていきます。
冷蔵庫に入れておけばある程度は防げるのでそんなに早く使い切れないという人は冷蔵庫で保存しましょう。
こんな感じのことを話してます。
作る前から不味くなる要素を減らしていくってとっても大事だと思います。
調理家電でも調味料でもなんでも自分の苦手な部分をサポートしてくれるかどうかを考えて選ぶと今よりいい感じの料理が作れるんじゃないかなーっと思ってます。